top of page

来場者から寄せられた感想を紹介します

IMG_6928.jpg

第2回犬塚勉絵画展  2025年(5/3〜6/21)

 【美の巨人たち】で犬塚さんの『梅雨の晴れ間』を見たときは腰を抜かすような驚きでした。本物を見たい、絶対に見たい、どうやってあの草を表現しているのか。

 実際に実物を見て、「これは、本物を見ることに意味がある絵だ」と思いました。実物を間近で見ると、犬塚さんの一筆一筆の動きを感じ、描いているときの様子まで思い浮かべることができました。

たくさんの人に見てもらいたい絵です。

 また、犬塚さんの絵の中でも『縦走路』には別の印象も持っています。

「これは本当に山に登っている人が描いた絵だ」『縦走路』を見た瞬間にそう感じました。私も山に登るので分かりますが、登山者にとっての山は歩く場所で、この絵からはそれが伝わってきます。小石が広がる部分からは、登山靴で歩いたときの感触まで感じられます。

 絵には全く興味が無い人でも、山に登る人なら、この絵を感じることができると思います。そしてこの絵を通じて、絵画というものも感じられると思います。               

(5月3日 H.T.さん 横須賀市)

 

 

8年越しに念願だった「暗く深き渓谷の入り口I、II」を拝見することができました。
美しく昏く静謐でどこか近寄り難い印象の作品。
とても好きな作品です。
実際に見た今、さらに湧き上がるような光と力強さを感じています。
暗く深き渓谷の入り口による三つの作品群の構想、ぜひその完成形を見てみたかったなと思いました。
なかなか余韻が消えません。またの開催を楽しみにしています。

(5月4日 Y.T.さん)

恩師、犬塚先生の作品展へ

【時を超え、心に響く芸術の記憶】

小学四年生で初めてアートの楽しさを教えてくださった故・犬塚先生の作品展に足を運びました。先生は私が小五の時に山で遭難され、その衝撃は今も鮮明です。
会場は先生の温かな人柄と、自然と真摯に向き合った生き様を感じさせる空間。

先生が生み出す繊細な色彩は、まるで初夏の草いきれが香り立つよう。

小学生の頃、先生のブナの作品に「これが絵なの!?」と衝撃を受けた芸術との初遭遇を思い出しました。

写真家として、先生の作品の光と陰影、繊細な表現には言葉を失います。対峙するたびに「まだまだ頑張れ」「やってみなさい」と、当時と変わらぬ声で背中を押される感覚に。スケッチブックに貼ってくれた金賞シール、体験からの学び、そして「自信を持つこと」を教えてくださった温和でユニークな先生。その教えが今の私の原点です。

「やってみたらできるじゃないか」先生の言葉を胸に、写真で貢献していきたいと改めて勇気をもらいました。この素晴らしい作品たち、多くの方に触れてほしい。雨音さえ美しく聞こえるような、澄んだ感動があります。

(5月6日 鈴木友里さん:八王子市立川口小卒業生)
 

 初めて犬塚先生の絵を拝見して、絵の中の風景に自分が入り込むような錯覚を持ちました。何気ない自然の風景ですが、犬塚先生の視点を通して自然の持つ静謐さ、神々しさを感じました。
 栗の木の下の絵では気持ちの良い癒やされる光景ながら、観察者が突き放されるような印象を受けました。      (5月6日 Y.K.さん 30代男性)

絵の前に立つと自然の中にいるような感覚になれるところや、陽射しの表現に母も感動したようです。
わたしは今回特に、筆で描いたものとは思えない岩の質感を間近でじっくり観ることが出来てよかったです。     (5月10日 M.N.さん 所沢市)

 

 

 本日、念願がかなって作品を鑑賞することができました。

 作品の前に立つと、その力強さや緻密さに圧倒されると同時に、描かれている場所の空気感、湿度や風を感じ、自分がそこに立っているような不思議な感覚になりました。絵画展を開催いただき、ありがとうございました。  

(5月17日 N.A.さん 茨城県)

 

Clearing between the rains (梅雨の晴れ間)

※故犬塚勉氏の絵画に寄せて

C 塵ひとつない梅雨の晴れ間、

L リンネの本を閉じたまま

E  描き手が草むらを踏む。

A  雨足の小休止を

R  乱反射が染める中、

I  いま太陽の子の素足が

N  夏の懐へ小径を辿る、

G  銀の朝露を弾ませて。

B  (帽子を脱ごうか被ろうか…)

E  描き手は逡巡し、

T  太陽の子が芝草に遊ぶ。

W  若い素足に帯びる滴は

E  選ばれた風景の証。

E  エゾハルゼミが鳴き交わす

N  名も無い林の入り口で、

T  手招きするうら若い夏。

H  (春を踏み越えた束の間を

E  永遠で塗り固めよう)。

R  乱舞する草の葉の精緻

A  青い熟れを俯瞰する

I   一群の春紫苑。

N  名残の露の置き跡に

S  差し込めた光の筆先。

(5月24日 縦走好人 たてはし よしと 小金井市)

 

 

2017年に【美の巨人たち】で『梅雨の晴れ間』に出会い、平塚市立美術館に足を運び、確か岸田劉生などの有名な画家の作品もある中で、とても惹かれたことを思い出します。
今回、念願叶って、また『梅雨の晴れ間』に再会し、他の作品にも触れることができ、とても嬉しく思います。
写実的で写真のように見えて、でもそうではなくて、作品によって鋭かったり(『縦走路』)、あったかだったり(『梅雨の晴れ間』のハルジオン)して、自分自身を振り返ってしまうような、気持ちが落ち着くような、どんどん吸い込まれていく感じでした。

うまく表現できなくてごめんなさい。
ご自宅での展示など、とても大変なことと思いますが、秋の開催も楽しみにしています。
(5月24日 R.K.さん 西多摩郡日出町)

 

 

犬塚勉絵画展 - 犬塚勉のまなざし

画家ご本人の自宅で、その作品を拝見するというのは何か不思議な感覚がありました。6年前に日野春学舎にて展覧会に参加させていただいていて、その時も素晴らしい体験だったのですが、今回はまた、その語りかけてくるものが違ったような気がします。なんというか、作品ひとつひとつがリラックスしていたとでもいうのでしょうか。

 

『6月の栗の木下より』

その作品の前に置かれた椅子に腰掛けていると、まるで犬塚勉ご本人が隣にいて、一緒にその風景の中に身を置いているような感覚がありました。

 

小鳥の鳴き声、風に揺れる葉音。

沸き立つ草と土の匂い。

木漏れ日の清々しい眩しさ。

光を求めて大きく湾曲する、その枝振りの生命力と力強さ。

 

きっとご本人も同じ音を聞き、同じ匂いを嗅いでいたのだろう。

その純粋な感動を、私は彼と共有することができたのだと思います。

それはとても温かく、優しい時間でした。

 

本当にありがとうございました。

また彼と彼の作品に、会いに来ますね。  

(5月24日 Y.I.さん 名古屋市)

 

 

 今回も犬塚勉先生の絵画を実際に拝見することができましたことは大きな喜びでした。犬塚邸で開催される絵画展は通常の美術館のような混雑はなく、本当に贅沢な時間です。初出品の初期作品から絶筆までゆっくり鑑賞することができました。

 犬塚勉先生は、自然を感じ取り、表現する「力量」を身につけて<感動のある絵>を描かれました。それが単にテクニック的なものだけではないことは、犬塚勉先生の絵を見れば伝わってきます。

 <自然より自然である>絵を描く為に<描いて、描いて、描きまくって>、犬塚勉先生は余りにも早く「自然」に帰られてしまいました。もっと長生きしていただきたかったです。そして、更なる絵を見たかったです。

(5月31日 Y.W.さん 吹田市)

 

 

幼少のころから、絵画が好きで、金融機関の仕事を大学卒業来、37年間ずっと

やっておりますが、全国や海外に行く機会にも恵まれ、日本、世界で600か所くらいの美術館を訪れていると思います。日本人では、田中一村と神田日勝が好きで奄美や北海道の鹿追も行きましたが、一番好きな画家は、犬塚さんです。

何度拝見しても、懐かしい草の香りや水の匂いを感じ、絵の中に、子どもの

頃の自分が、入り込んだような錯覚を覚えます。

この感覚は、前にアンドリュー・ワイエスの「クリスチーナの世界」を見た時だけ絵に感じました。

子どものころ、夏休みに故郷の三重県の多度町の祖父母の家に1か月いた際、一人で川をどんどん遡り、川の始まりが見たいと朝から歩き続け、結局たどり着けず夜、帰って強く叱られましたが、何かの気配(生き物に限らず)を感じたような不思議な記憶があり犬塚さんの絵を見ていると、その時のことを思い出します。

まさか、こんなお近くで見ることができるなんて幸せで、ぜひ、また、お邪魔させていただきます。奥様も、これからもお身体、ご自愛ください。

( 6月1日  A.S.さん 白井市)

 

 

久々に作品に会うことができました。
(私は田舎に住んでいるので)散歩中、似たような景色にたくさん出会っているはずなのに、ただ、見過ごしているだけなのだと改めて思います。犬塚先生の目に止まり表現された1本1本の草や木は命を吹き込まれ輝いているようです。大切なのは「目」だと再確認しました。
なお、やはり実作品を見ないとダメだとも思いました。
またの機会がありましたらご案内ください。
ありがとうございました。        ( 6月14日 E.T.さん 埼玉県 )

 

 

ゆったりとした、とても贅沢な中で作品の世界にひたれました。 

美術館でみる以上に、より自然を感じました。

展覧会を開いてくださってありがとうございました。

(6月21日 K.A .さん 大学同級生)

© 2017 office Y 
bottom of page