犬塚勉 略年譜
1949年10月15日 犬塚忠次、洋子の四男として川崎市に生まれる。
1956年 3月 6歳 東京都南多摩郡稲城村(現稲城市)に転居。
多摩丘陵と多摩川の自然に囲まれて育つ。
1976年 3月 26歳 東京学芸大学大学院修了。
4月 東京都町田市立鶴川第二中学校美術科教論として赴任。
1978年 夏 28歳 スペインの南部アンダルシア地方を中心に遊学。
1979年 3月 29歳 竹花陽子と結婚。
夏 スペインの北部カタロニア地方を中心に教会などを訪ねる。
1980年 4月 30歳 東京都多摩市立北豊ヶ丘小学校図工専任教論として転任。
夏 北海道の旅。大雪連峰旭岳で初めての本格的登山。*
9月 「塗り込められた記憶A」第48回独立展入選。
1981年 8月 笛吹川東沢を溯行。雨のため途中で断念。*
8月 青木鉱泉~鳳凰三山縦走。
1982年 6月 東沢溯行~甲武信岳。自然を味わい、以後登山にのめり込む。
7月 笛吹川ヌク沢左俣、東沢東のナメ沢~鶏冠尾根。
8月 甲斐駒ヶ岳黄蓮谷右俣烏帽子沢溯行。
10月 33歳 北沢~北岳~池山吊尾根~芦安。途中から雪になる。
1983年 1月 長男、嶺(りょう)誕生。
2月 広沢寺の岩場。
4月 転付峠~荒川三山~赤石岳東尾根~椹島。
5月 奥多摩・つづら岩。
7月 西穂高岳~奥穂高岳~槍ヶ岳~燕岳縦走。
8月 扇沢~針ノ木岳~五色ケ原~立山~剱岳~ハシゴ段乗越~内蔵助平~黒四ダム。
1984年 2月 34歳 雲取山。大雪のため、初めての本格的冬山となる。
3月 八ヶ岳・硫黄岳~赤岳縦走。ピッケル、アイゼンを初めて活用する。
4月 奈良田~大門沢~農鳥岳~間ノ岳~北岳~池山吊尾根~奈良田。
6月 丹沢の黍殻山草原でスケッチ。密度の高い草原の絵を描く技法を考えついたことで、後の作 品に大きな影響をもたらした。
8月 ブナ立尾根~烏帽子岳~雲ノ平~薬師岳~五色ヶ原~平ノ小屋~黒四ダム。
夜叉神峠~鳳凰三山~甲斐駒ヶ岳縦走。
「ひぐらしの鳴く」第20回神奈川展入選。
9月 大樺沢~北岳~両俣~仙塩尾根~仙丈岳~北沢峠縦走。
11月 35歳 大樺沢~北岳往復。
八ヶ岳・地蔵尾根~横岳~硫黄岳~黒百合平~渋ノ湯。
12月 渋ノ湯~天狗岳~硫黄岳~地蔵尾根~行者小屋~阿弥陀岳往復。
1985年 1月 笛吹川東沢アイスクライミング。氷の廊下を歩き、凍った沢の美しさに魅了される。
2月 厳冬期甲斐駒ヶ岳。黒戸尾根八合目手前で強風のため断念。
3月 白根御池から北岳往復。芦安から歩く。
5月 槍沢~槍ヶ岳~東鎌尾根~燕岳縦走。
「林の方へ」第1回多摩総合美術展入選。
8月 北岳~塩見岳~赤石岳~小渋川~飯田。
中央アルプス・宝剣岳~中岳~木曽駒ヶ岳縦走。
9月 北岳登頂。*
10月 36歳 次男、悠(ゆう)誕生。
1986年 2月 八ヶ岳・行者小屋をベースに阿弥陀岳~横岳。
3月 鹿塩~三伏峠~塩見岳往復。吹雪とラッセルに苦闘する。
5月 槍ヶ岳~東鎌尾根~燕岳縦走。
「梅雨の晴れ間」第2回多摩総合美術展入選。
8月 白馬岳~唐松岳~八方尾根。
8月 奥穂高岳~北穂高岳縦走。
12月 37歳 奈良田~大門沢~間ノ岳~北岳~池山吊尾根~奈良田。強風と雪の中の縦走。
1987年 2月 「山の暮らし」第1回多摩秀作美術展入選。
4月 東京都八王子市立川口小学校図工専任教諭として赴任。同時に、多摩の団地から東京都西多 摩郡五日市町(現あきる野市)の養沢に転居。
5月 森の昼食」第3回多摩総合美術展佳作。
8月 扇沢溯行~小太郎山~北岳~両俣~仙丈岳~北沢峠縦走
9月 奥多摩・三頭山三頭沢溯行。
家族で上養沢から七代ノ滝、綾広ノ滝を経て大岳山。
大型カメラとカラー引き延ばし機を使い、絵画制作のための写真を自分で現像し始める。
「私の夏休み」第23回神奈川県展入選。
10月 38歳 鳩待峠~尾瀬ヶ原~尾瀬沼往復。「晩秋の山旅」のイメージを生む。
1988年 1月 八ヶ岳撮影行。黒百合平~天狗岳~硫黄岳~横岳~地蔵尾根~美濃戸。
じっくり写真を撮り思索にふける。
2月 ブナを求めて再度三頭山へ。
「晩秋の山旅」第2回多摩秀作美術展入選。
4月 八ヶ岳・阿弥陀岳北稜登攀。
5月 「ブナの森からⅠ」第4回多摩総合美術展大賞。
7月 絵画のモチーフを水と石にすることを決め、以後、沢へ足を運ぶ。
大雲取谷、盆堀川棡葉窪溯行。
8月 檜枝岐川下ノ沢~会津駒ヶ岳~中門岳。
恋ノ岐川オホコ沢~平ヶ岳。大自然の奥ふところへ入っていくときの感動が、絶筆「暗く深 き渓谷の入口Ⅰ・Ⅱ」のイメージとなる。渓谷を表現する構想の一部。
帰路、尾瀬の燧裏林道を歩く。
9月18日 丹波川・小常木谷~岩岳沢溯行。
9月23~26日 谷川連峰赤谷川本谷から平標山へ向かう途中、悪天候のため遭難。
エビス大黒ノ頭にて力尽き永眠。
*印以外の山行はいずれも単独行